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2022/4/4

ビジネス

トヨタ紡織株式会社と起潮力同調栽培技術を活用したわさびの試験栽培を開始

 わさびの自動栽培に取り組むアグリテックベンチャー株式会社NEXTAGE(以下、NEXTAGE:所在地:東京都目黒区、代表取締役:中村拓也)は、トヨタ紡織株式会社(本社:愛知県刈谷市、取締役社長:沼 毅)が研究している満潮や干潮などのリズムに合わせて栽培室内の温度や光を調整する起潮力栽培技術を、わさび栽培に適用すべく2022年3月30日より試験栽培を開始致しました。

■起潮力栽培技術でのわさびの試験栽培に至った経緯

NEXTAGEは、わさびの国内生産量が年々減少している現状をテクノロジーを活用して解決するミッションを掲げ、2019年よりわさび促成栽培技術の開発と自動栽培の実現に向けた実証試験に取り組んできました。すでに屋内での栽培を実現し露地栽培と比較して短期間での栽培を実現していますが、促成栽培技術として更なる向上と電力をはじめとした栽培にかかるエネルギーコストの削減を目指し、レタスなど葉野菜の収穫重量が増加する効果が確認されている起潮力栽培技術の活用を検討することとなりました。

■起潮力栽培技術とは

起潮力(太陽と地球、月による天体間の引力と地球の遠心力から生じる力で、潮の満ち引きをひき起こす力)にあわせて栽培室内の温度や光を調整する栽培技術です。常時変化する起潮力のリズムに合わせて栽培室内の環境因子 を制御することでレタスなど葉野菜の収穫重量が増加する効果を得ており、 追加エネルギーを投入せずに植物の成長を助長させる栽培方法として実用化に向けた実証実験が進められています。

■栽培試験計画概要

栽培試験はグロウテントで区切られた2台の栽培棚を使用し、一方は毎日決まった時間に点灯させ、もう一方は起潮力に同調した時間に点灯する様に管理し、一定期間経過後の新鮮重量を計測し変化量を比較します。


【スケジュール】
2022年3月30日より栽培試験を開始。
以後、90日間を一単位として栽培試験の評価を行い、随時、試験内容、方針の見直しを実施。

【試験場所】
ヤマハ発動機株式会社様のYAMAHA MOTOR INNOVATION HUB(東京都港区)にて試験栽培を実施致します。

試験開始に際して、本件に関わるトヨタ紡織株式会社の田畑氏、服部氏、関氏、ヤマハ発動機株式会社の大東氏、弊社からは代表の中村と佐久間が試験を実施するYAMAHA MOTOR INNOVATION HUBにて一同に介しました。

■トヨタ紡織株式会社 新価値創造センター 新領域開拓部 室長 田畑和文 氏のコメント

昨年の農業展示会で弊社ブースにヤマハ発動機の大東様にお越し頂いたことがきっかけでNEXTAGE社と新たな取組に挑戦することになりました。同社の栽培技術に大変驚かされるとともに、弊社技術と相性が良いと感じました。同社の技術は日本の大切な遺伝資源、食文化を守ることに繋がり、その先には新たな農業の姿が見えてきます。私たちの技術がその一端を担うことができれば嬉しい限りです。

■ヤマハ発動機株式会社 技術・研究本部 NV・技術戦略統括部 主査 大東淳 氏のコメント

わさびの生産量減少に限らず、日本固有の食文化に関する様々な課題が顕在化してきています。これらの課題解消は1社単独技術では非常に困難であり、異業種の知恵を結集する必要があります。今回、NEXTAGE社の「わさび促成栽培技術」とトヨタ紡織社の「起潮力栽培技術」の連携は、これまでボトルネックであった栽培時のエネルギーコストの抑制につながる可能性があります。弊社イノベーションハブでは様々な企業の技術・知恵が今後結集しますので、わさび生産性向上やその他課題解消に向けたアクションの輪ができればと考えてます。

■代表取締役 中村拓也のコメント

リバネス社が主催されているアグリテックグランプリで「ヤマハ発動機賞」を受賞したご縁でヤマハ発動機様からトヨタ紡織様をお引き合わせいただき、今回の試験栽培の機会に繋がったこと、また、栽培試験のスペースをお借りできることを大変嬉しく思っております。わさび栽培はまだまだ工夫できる領域が多くあり、今回の起潮力栽培技術をはじめとして、様々な技術的挑戦を続けていきたいと考えています。トヨタ紡織様とは、今回の試験栽培をきっかけに、様々な研究課題へのご助力をいただくことで、わさびの促成栽培技術の開発と自動栽培の実現に向けて努力して参ります。

■トヨタ紡織株式会社について

自動車部品のシステムサプライヤーとして主にシート、内外装、ユニット部品を提供。「すべてのモビリティーへ“上質な時空間”を提供する」ことを目指し、自動車空間を越えた領域への挑戦も行っている。近年では航空機や北陸新幹線、映画館のシートなどを提供。また、ケナフ由来の植物繊維と樹脂を使った内装部品など、バイオマスを活用した環境負荷軽減技術を積極的に採用している。


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